「アイドル映画30年史」

エッセイ中心

アイドル映画30年史 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
しかしここら辺の映画のこと調べようと思うと資料がほとんど無い。ネットにもこういった日本の青春映画だけ取り扱ったサイトはあまり見当たらないし。ヌーベルバーグについてだったらいっぱいあるのになあ。やっぱり語りにくいのだろうか。あと「泣ける映画のページ」とか「笑える映画のページ」というのはたくさんあるが「萌える映画のページ」とか「切ない映画のページ」とかは無いみたい。萌えとか切なさってのは特殊な感情で、その素養を持たない人と共有するのは難しいため、はなから文章にすることを諦めてるってことか。
そんなわけで資料といってもとりあえずこのくらいしか無いのですが、作品ではなく女優中心の本。体系だっているわけでもなく、大勢の執筆者がバラバラに書きたい事を書いているという感じ。中には興味深い文章もあるのだが、例の秘宝的な「笑わせなきゃ」という変な気負いのせいで無理やりナナメから映画を見てる感じがちょっと…。あと、「アイドル映画」と「萌え日本映画」は重なるところも多いけど、完全に同義語ではありません。黒澤明の「8月の狂詩曲」はアイドル映画ではないけど、「萌え日本映画」ですから。「8月の狂詩曲」についてはまた。